ホテル調理師の給料・年収はいくら?月給・賞与・役職による違いを解説

KITCHEN JOURNAL

How Much Do Hotel Chefs Earn in Japan?

ホテル調理師の給料・年収はいくら?

Salary, bonuses, positions and what actually changes a hotel chef's annual income.

月給・賞与・役職・手当から、ホテル厨房で働く人の収入を考える。

There is no single salary that represents every hotel chef in Japan. Income changes with experience, position, employer, basic salary, bonuses, overtime, allowances and benefits.

Public statistics are useful as a reference, but they do not isolate hotel chefs from every other type of cook. This journal therefore looks at official occupational data, current hotel job postings and the structure behind the salary number.

ホテル厨房で働く調理師の給料と年収を解説するKITCHEN JOURNAL

ホテル調理師として働くことを考えると、

「給料はいくら?」
「平均年収は300万円?400万円?」
「ボーナスはある?」
「料理長になると年収はどれくらい変わる?」
「月給が高い求人を選べばいい?」

そんな疑問が出てきます。

ホテル調理師の給料を考えるときに重要なのは、「平均年収はいくらか」だけではなく、その年収が何でできているのかを見ることです。

基本給。

役職。

経験。

賞与。

時間外勤務手当。

深夜勤務手当。

住宅手当。

食事補助。

社員寮。

同じ「年収400万円」でも、中身が同じとは限りません。

基本給 + 各種手当 + 時間外勤務手当など + 賞与 = 年間の収入

さらに求人を比較するときには、収入だけでなく、

何時間働くのか。

年間休日は何日か。

固定残業代は含まれているか。

どんな仕事を任されるのか。

その先にどんな役職があるのか。

まで見る必要があります。

ホテル調理師の「給料」は、一つの数字ではなく、仕事・時間・責任・待遇を組み合わせて見ると実態が分かりやすくなります。

このKITCHEN JOURNALは、制作者自身のホテル厨房を含む調理現場での実務経験を土台に、厚生労働省の公的統計や公開求人などの調査を加えて制作しています。

給与条件はホテル、地域、雇用形態、経験、役職、求人時期によって変わります。この記事の統計・求人例は、すべてのホテル調理師に共通する給与額を示すものではありません。

それでは、公的な参考値から、実際のホテル求人、役職、賞与、手当、固定残業代、そして求人を比較するときの見方まで順番に整理します。

JOURNAL 01

There is no single average salary for every hotel chef. ホテル調理師の平均年収はいくら?まず公的データを見る

まず、収入を考える基準として公的データを見てみます。

厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」では、「西洋料理調理人(コック)」について、令和7年賃金構造基本統計調査などをもとにしたデータが掲載されています。

項目 全国
年収 379.1万円
年齢 44.9歳
労働時間 169時間
ハローワーク求人賃金(月額) 28.3万円

ここで非常に重要なのが、

379.1万円を、そのまま「ホテル調理師の平均年収」と呼ばないことです。

この数字は「西洋料理調理人(コック)」に対応する統計上の参考値です。

ホテル調理師だけを抽出した全国平均ではありません。

また、求人賃金28.3万円も、

「現在働いているホテル調理師全員の平均月給」

ではありません。

ハローワーク求人で募集されている賃金を見るための参考値です。

379.1万円=調理職の収入を見るための公的参考値。

28.3万円=求人募集時の月額賃金を見るための公的参考値。

どちらもホテル調理師だけの全国平均ではない。

したがって、この数字を答えそのものにするのではなく、

「では実際のホテル求人にはどのくらい幅があるのか」

を見るための基準として使うのが適切です。

※数値は2026年9月確認。厚生労働省「職業情報提供サイト(job tag)西洋料理調理人(コック)」掲載の令和7年賃金構造基本統計調査・令和7年度ハローワーク求人統計データを参照。

JOURNAL 02

Monthly salary and annual income answer different questions. 「月給」と「年収」を同じように見てはいけない

求人を見ると、最初に目へ入ってくるのは月給です。

たとえば、

月給30万円。

数字だけを見ると、

30万円 × 12カ月 = 360万円。

と考えたくなります。

しかし、実際の年間収入はそれだけでは決まりません。

基本給 + 固定的な手当 + 残業・深夜等の手当 + 賞与 = 年間収入

もちろん、どの項目があるかは会社によって異なります。

同じ月給30万円でも、

基本給だけで30万円なのか。

各種手当を含んで30万円なのか。

固定残業代まで含んで30万円なのか。

では意味が変わります。

月給の数字を見る前に、その数字の「中身」を見る。これがホテル調理求人を比較するときの基本です。

JOURNAL 03

Current hotel job postings show a wide salary range. 実際のホテル調理求人では年収にどれくらい差がある?

公的統計だけではホテル調理師だけの給与水準が分かりにくいため、2026年9月時点で公開されているホテル関連の調理求人も見てみます。

公開求人の例 提示されている年収
ラグジュアリーホテルの調理師求人例 350万〜500万円
ブティックホテルの料理長候補求人例 500万〜600万円
ホテル料理長求人例 600万〜720万円
リゾートホテル総料理長求人例 708万〜900万円

かなり幅があります。

ただし、この表を、

「ホテル調理師なら、このくらいもらえる。」

という給与表として使うべきではありません。

ホテルの規模。

地域。

ブランド。

経験。

役職。

管理する人数。

担当する厨房。

求められる技術。

給与制度。

条件がすべて違うからです。

公開求人から分かるのは「ホテル調理師の年収は○万円」という一つの答えではなく、役割と責任によって収入に大きな幅があるということです。

※2026年9月時点で公開されているホテル関連調理求人を確認した一例です。平均値ではなく、個別求人の給与レンジです。

JOURNAL 04

Income often changes as responsibility expands. 役職が上がると「料理」以外に任される範囲も広がる

ホテル厨房では、経験を積むにつれて役割が変わることがあります。

役職名はホテルによって違いますが、大きく見ると、

一般調理スタッフ ↓ 持ち場を任される ↓ 主任・チーフ ↓ 副料理長 ↓ 料理長 ↓ 総料理長

と責任範囲が広がる場合があります。

役職が上がると、

スタッフへ仕事を割り振る。

料理の品質を確認する。

仕込みや営業全体を見る。

新人や若手を育成する。

発注・在庫を管理する。

原価を管理する。

衛生を管理する。

シフトを考える。

メニュー開発へ関わる。

他部門と調整する。

など、料理を作る以外の仕事も増えていきます。

ホテル調理師の年収差は、「料理が上手か」だけでなく、「厨房のどこまでを任されているか」によって生まれることがあります。

新人からChef de Partie、Sous Chef、料理長、総料理長へ、責任の範囲がどのように変わっていくのかはこちらの記事で詳しく整理しています。

ホテル調理師のキャリアパスを、新人から料理長まで詳しく見る

JOURNAL 05

Bonuses and benefits can change what the salary really means. 賞与・手当・福利厚生まで見ると給料の見え方が変わる

ホテル調理師の収入は、基本給だけで決まるとは限りません。

賞与

賞与制度を設けているホテルがあります。

求人を見るときは、

賞与はあるか。

年何回か。

過去実績は何カ月分か。

業績連動か。

個人評価で変わるか。

初年度も同じ条件か。

まで確認すると年間収入を想像しやすくなります。

「賞与あり」

という一言だけでは、実際にいくら支給されるのかまでは分かりません。

各種手当

ホテルによっては、

時間外勤務手当。

深夜勤務手当。

休日勤務手当。

役職手当。

資格手当。

住宅手当。

通勤手当。

などがあります。

社員寮・社宅・食事補助

給与明細へ直接すべて現金で加算されるものだけが、生活に影響する待遇ではありません。

社員寮。

社宅。

家賃補助。

社員食堂。

食事補助。

こうした制度があると、

家賃。

食費。

通勤費。

など、毎月自分で負担する支出が変わる場合があります。

「額面でいくらもらえるか」と「その収入から生活費としていくら出ていくか」は別です。求人比較では福利厚生も無視できません。

JOURNAL 06

The same monthly salary can contain very different things. 「固定残業代込み」の月給は、必ず内訳を見る

ホテル調理求人でも、

「固定残業代を含む」

という給与条件を見ることがあります。

たとえば、

求人A 求人B
月給30万円 月給30万円
基本給30万円 基本給+固定残業代で30万円
時間外手当は条件に応じ別途 一定時間分の時間外労働に対する賃金を含む

表面上は同じ月給30万円です。

しかし、中身は違います。

固定残業代を採用している求人では、

固定残業代を除いた基本給はいくらか。

固定残業代はいくらか。

何時間分に相当するのか。

その時間を超えた場合は別途支給されるか。

を確認します。

「月給30万円」と「基本給30万円」は同じ意味ではありません。給与額より先に内訳を見る習慣をつけると、求人を比較しやすくなります。

また、固定残業代が含まれていること自体から、実際の残業時間を断定することもできません。

給与条件と実際の時間外労働は、それぞれ確認する必要があります。

JOURNAL 07

Years of experience matter less than what those years allow you to do. 経験年数より「何を任せられるようになったか」を見る

調理の仕事では、経験が評価につながることがあります。

しかし、

「5年働いたから必ず○万円。」

「10年働けば自動的に年収500万円。」

と単純には決まりません。

同じ経験年数でも、

一つの仕込みを任せられる。

一つの持ち場を任せられる。

営業を回せる。

宴会の段取りを組める。

新人を教えられる。

発注・在庫を管理できる。

原価を見ることができる。

チームを動かせる。

厨房全体を管理できる。

では、担当できる仕事が違います。

給料へつながりやすいのは「何年いたか」という時間だけではなく、その経験によって「何を任せてもらえるようになったか」です。

もちろん、実際の昇給・昇格は会社の評価制度や給与制度によって異なります。

だからこそ、キャリアと給料は切り離さずに見る必要があります。

JOURNAL 08

Can a hotel chef earn five million yen a year? ホテル調理師で年収500万円は目指せる?

「ホテル調理師で年収500万円は可能?」

という疑問もあります。

現在公開されている求人には、年収500万円以上を提示しているホテル調理職があります。

たとえば、

料理長候補で500万〜600万円。

ホテル料理長で600万〜720万円。

総料理長クラスで700万円台以上。

といった求人例が確認できます。

したがって、

「ホテル調理師で年収500万円以上の求人は存在する」は事実ですが、「ホテル調理師なら一般的に500万円もらえる」という意味ではありません。

年収が高いポジションほど、

調理経験。

持ち場の管理。

スタッフ育成。

原価管理。

衛生管理。

メニュー開発。

厨房運営。

など、要求される責任も広がる傾向があります。

収入額だけでなく、

「その金額と引き換えに、何を任されるのか」

まで見る必要があります。

JOURNAL 09

The highest monthly salary is not automatically the best offer. ホテル調理求人は「月給ランキング」で選ばない

人は求人を見ると、最も分かりやすい数字へ目が向きやすくなります。

月給32万円。

月給28万円。

これだけなら32万円の方が条件が良く見えます。

しかし、

月給32万円・賞与なし・固定残業代込み。

月給28万円・賞与あり・残業代別途・住宅補助あり。

では、比較の結果が変わる可能性があります。

求人を比べるなら、

基本給。

固定残業代。

各種手当。

賞与。

昇給。

想定年収。

年間休日。

勤務時間。

残業。

社員寮・住宅補助。

食事補助。

担当する仕事内容。

を一緒に見ます。

比較するべきなのは「一番高い月給」ではなく、「一年働いたときに、何を受け取り、何時間を使い、どんな仕事を経験するのか」です。

JOURNAL 10

Higher income often follows a wider role. 年収を上げることと、キャリアを広げることはつながっている

ホテル調理師の年収を上げる方法を、一つに決めることはできません。

ただ、公開求人やホテル厨房の役職を見ると、収入が高くなるポジションほど責任範囲が広い例があります。

自分の仕事を覚える ↓ 持ち場を任される ↓ 後輩・チームを見る ↓ 厨房を管理する ↓ 調理部門を見る

つまり、

年収を上げることを考えるとき、

「もっと長く働く。」

だけではなく、

「もっと何を任せられるようになるか。」

という視点も必要です。

ホテル調理師のキャリアアップは、「自分が作れる料理」を増やすだけでなく、「自分が責任を持てる範囲」を広げていくことでもあります。

その責任の広がりと、役職ごとの仕事内容についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。

新人から料理長・総料理長まで、ホテル調理師のキャリアパスを見る

JOURNAL 11

Read a salary as part of the whole job offer. 最終的には「給料」ではなく「求人全体」を比較する

給料は、仕事を選ぶうえで重要です。

生活があります。

将来があります。

だから、

「料理が好きなら給料を気にしなくていい。」

と考える必要はありません。

一方で、

「一番月給が高いから、このホテル。」

と給料だけで決めても、働き始めたあとに想像とのズレが生まれる可能性があります。

給与のほかにも、

仕事内容。

配属先。

勤務時間。

年間休日。

残業。

異動。

研修。

福利厚生。

評価制度。

キャリアパス。

があります。

「いくらもらえるか」と「その金額で、どのような時間を使い、どんな仕事をするのか」をセットで見る。それが給料から職場選びへ進むときの重要な視点です。

実際のホテル調理求人を比較するときに、給与、固定残業代、勤務時間、休日、配属先、研修、異動、キャリアなどをどこまで確認すればいいのかはこちらの記事で詳しく整理しています。

ホテル調理師の求人はどこを見る?職場選びのチェックポイントを見る

JOURNAL 12

Questions about hotel chef salaries. ホテル調理師の給料・年収についてよくある疑問

ホテル調理師の平均年収はいくらですか?

ホテル調理師だけを対象にした全国一律の平均額として、単純に一つの数字を示すのは難しいです。

参考として、厚生労働省job tagの「西洋料理調理人(コック)」では、令和7年賃金構造基本統計調査をもとに年収379.1万円と掲載されています。

ただし、ホテル調理師だけの平均ではありません。

ホテル調理師の月給はいくらくらいですか?

勤務先、地域、経験、役職によって異なります。

job tagでは「西洋料理調理人(コック)」の令和7年度ハローワーク求人賃金が全国月額28.3万円ですが、これもホテル調理師だけの平均月給ではありません。

ホテル調理師にボーナスはありますか?

賞与制度を設けているホテルがあります。

支給回数、金額、何カ月分か、業績や個人評価との関係などは会社によって異なります。

ホテル調理師で年収500万円は可能ですか?

現在公開されているホテル関連調理求人には、年収500万円以上を提示する求人があります。

特に料理長候補、副料理長、料理長など、経験やマネジメントを求めるポジションで確認できます。

ただし、ホテル調理師全体の標準年収ではありません。

料理長の年収はいくらですか?

勤務するホテル、規模、地域、ブランド、担当範囲によって大きく異なります。

2026年9月時点の公開求人には600万円台、700万円台、さらに総料理長クラスでそれ以上を提示する例があります。

個別求人の金額を料理長全体の平均として扱わないことが重要です。

ホテル調理師は経験年数が増えると給料も上がりますか?

経験が昇給や昇格につながる場合があります。

ただし、勤続年数だけで自動的に同じ割合で給料が上がるとは限りません。

会社の給与制度、評価、役職、担当できる仕事などによって異なります。

朝食・レストラン・宴会で給料は違いますか?

配属先だけで一律に給与が決まるとは限りません。

同じ会社では職位や等級をもとに給与制度を設けている場合があり、特定の経験や技術を持つ人を別条件で採用する場合もあります。

「宴会だから高い」「朝食だから安い」と配属先だけで判断しない方がいいでしょう。

固定残業代込みの求人は何を確認すればいいですか?

固定残業代を除いた基本給、固定残業代の金額、何時間分か、固定時間を超えた場合の追加支給について確認します。

月給総額だけを比較しないことが重要です。

ホテル調理師の手取りはいくらですか?

手取りは額面給与から社会保険料や税金などを差し引いた金額です。

給与、年齢、扶養、住民税などによって変わるため、「ホテル調理師なら手取り○万円」と一律には決められません。

ホテル調理師の求人では給料以外に何を比較すればいいですか?

基本給、賞与、固定残業代、各種手当だけでなく、勤務時間、年間休日、残業、住宅・食事補助、配属先、異動、研修、仕事内容、キャリアパスなどを確認すると比較しやすくなります。

SUMMARY

A salary number only makes sense when you know what is inside it. まとめ|ホテル調理師の給料は「年収の数字」ではなく「中身」で見る

ホテル調理師の給料・年収を考えるとき、

最初に知っておきたいのは、

全員に当てはまる一つの「ホテル調理師の年収」があるわけではないということです。

公的統計には、調理職の収入を考えるための参考値があります。

実際のホテル求人にも給与例があります。

しかし、数字だけを並べても十分ではありません。

基本給 + 手当 + 賞与 + 福利厚生 + 仕事内容・責任

一般調理スタッフ。

持ち場を任される料理人。

主任・チーフ。

副料理長。

料理長。

総料理長。

責任が変わります。

仕事も変わります。

そして給与条件も変わる場合があります。

だから求人を見るときは、

月給はいくらか。

ではなく、基本給はいくらか。

年収はいくらか。

ではなく、何でその年収になっているか。

給料が高いか。

ではなく、その金額でどんな仕事と働き方になるか。

まで見ます。

ホテル調理師の給料を見るときに最も大切なのは、「いくらもらえるか」だけではなく、「その金額が何でできていて、何を任され、どのような条件で働くのか」を見ることです。

そして実際に転職・就職先を選ぶ段階では、給与だけでなく勤務時間、休日、配属先、研修、異動、キャリアまで並べて比較する必要があります。

NEXT STEP

給料の数字が見えてきたら、次は「何と比べるか」を選ぶ。

まだ求人票の見方を整理したい場合は、まずKITCHEN JOURNALで仕事内容・配属・勤務時間・休日まで含めた比較軸を確認できます。

求人票で見るポイントを確認する →

すでに「今の条件と比べられる求人を見てみたい」という段階なら、ホテル・飲食業界の求人・転職サービスを目的別に比較できます。

ホテル調理師向けの求人・転職サービスを比較する →

AFTER SHIFT

The number matters. What creates that number matters too.

年収を見る。そして、その数字を作っている仕事まで見る。

おすすめの記事